博物館実習B

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オノサト・トシノブ「Silkー62」セルフガイド

今回の更新は、オノサトトシノブ「Silkー62」のセルフガイドになります。

 

鑑賞していただくのは、具体的なモチーフがない幾何学模様からなるオノサトの作品。

大人用のセルフガイドではありますが、解説よりも鑑賞する方自身に何を感じたかを考えてもらう方針で制作しました。

 

 

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オノサトは、今回紹介した他にも、「Silkー」と名付けた類似する作品を多数制作しています。

「Silk」は孔版画の技法の一つ、「シルクスクリーン」に由来します。インクが通過する穴とそうでない部分からなる版を作り、印刷するというものです。

 

それでは最後にもう一つ、オノサトの作品を見ていただこうと思います。

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オノサト・トシノブ「Silkー16」

1968年

 

こちらも同じく、タイトルに「Silk」と付けられた作品となっています。

画面上には四角形ばかりかと思いきや、よく見ると大きな円が浮かび上がってきますね。この方法は、これ以外の作品にも取り入れられています。

 

このようにいくつかの作品を見てくると、オノサトにとって「円」がいかに重要であったかが窺えると思います。

中でもよく描かれる赤い(朱色)の「円」はしばしば、太陽を表わしていると言われることがあるようですが、実際のところはどうなのか、答えはわかっていません。

 

あなたはこの「円」は何を表わしていると感じるでしょうか?

そのようなことを考えながらもう一度鑑賞してみると、新たな発見があるかもしれません。

 

 

今回でセルフガイドの紹介は終わりになります。

次回からは、それぞれの作家たちと小コレクター運動との関わりについての解説を予定しています。

本展覧会の要旨でもありますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。

それでは!

 

 

文責:K.I.