作品解説② 「南国の花」by北川民次
ステイホームもあいまってか、この正月は近所の公園から子供の声が多く聞こえてきました。とてもほほえましいですね。
さて、今回紹介するのはそんな温かい家族の風景を多く描いた画家、北川民次さんの作品「南国の花」です。
「家族と花の画家」として晩年知られるようになった北川民次は、戦後「反戦」のメッセージを掲げて活動を続けました。
当時の美術雑誌『みづゑ』に登場したこの作品。
画面いっぱいに力強く咲き誇る花々は、彼が人々に伝えたかった生命の尊さの象徴かもしれません。
北川民次(1894-1989)
北川民次は油絵,版画など様々な技巧の作品を有する画家であり、もとはニューヨークやメキシコなど、海外で活動をしていました。1936年に帰国後、二科展に作品を出展したのが日本での活動の始まりで、瑛久らとともに小コレクター運動に携わった人物としても知られています。
文責:M.A